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山吹とにわか雨

今日も野暮用で、ポタポタ歩いていたら、鮮やかな山吹色が目に飛び込んできました。
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八重山吹。一重の山吹も素朴できれいですが、私は見慣れた(実家で毎年咲いていたので)この八重の方が好き。
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ちなみに、一重の山吹は、こんな感じです。
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その後、スーパー行って、さて帰ろうと外を見ると、すごい雨降り。雨宿りがてら入った本屋で、今日の見た山吹にちなんだ話《注1》を仕入れました。雨のお陰で、得した気分です。

《注1》「太田道灌と山吹伝説」
太田道灌が鷹狩りにでかけた際、にわか雨にあい、みすぼらしい家にかけこむ。そこで、道灌が「急な雨にあったので、蓑(みの)を貸してもらえぬか。」と声をかけると、思いもよらず年端もいかぬ少女が出てきて、蓑ではなく山吹の花を一輪差し出す。花の意味がわからなかった道灌は「花が欲しいのではない。」と怒り、雨の中を帰る。
その夜、道灌がこのことを語ると、近臣の一人が進み出て、「後拾遺集に醍醐天皇の皇子・中務卿兼明親王が詠まれたものに【七重八重花は咲けども山吹の(実)みのひとつだになきぞかなしき】という歌があります。その娘は蓑ひとつなき貧しさを山吹に例えたのではないでしょうか。」と言った。
驚いた道灌は己の不明を恥じ、この日を境にして歌道に精進するようになったという話。

ちなみに、この話に出てくる歌にあるように、一重の山吹と違って八重の山吹は実がならないそうです。
by good042 | 2012-04-18 21:47 | 花&緑